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特集

vol.03 食用ほおずき『キャンディーランタン』~栽培方法②~

枝の仕立て方

整枝栽培はピーマンに準じた整枝方法となります。第1花(1番初めに咲いた花)が咲いた位置から2本に枝分かれしますので(ピーマンは3本)、それぞれを成り枝として誘引し、最終的に誘引枝を4~5本にします。誘引の仕方は露地のナスの栽培をイメージして下さい。
パターン①
パターン②

整枝

過繫茂になると、病気や生育不良を生じ、また果実の充実も悪くなるため、果実が青いまま落果してしまいます。

そうならないよう、まずはしっかりと整枝を行いましょう。生育とともに枝が込みあってきますので、誘引枝から伸びる側枝は順次整枝していきます。誘引枝から出た側枝は実を2つ実らせ、その先の葉を1枚残して摘芯してください。

キャンディーランタンは放任していると強勢になりやすい品種なので、整枝はこまめに行うようにしましょう。そうすることで甘く美味しい果実の収穫が期待できます。

なおプランター等、生育が制限できる栽培では放任栽培も可能です。
※本品種は比較的側枝の発生が少ない品種です。

追肥

草勢が低下すると分枝数が少なくなるので追肥・潅水(水やり)などで草勢回復を図ります。追肥のタイミングは初めの収穫物が得られたころ、植え付けから約1ヶ月後となります。

その後、草勢をみながら適宜追肥となります(大体3~4週間置き)。

<弱勢のサイン>

①枝の先端で開花している
②分枝がみられない
③未熟果が落下する


上記の症状がみられる場合は、草勢低下のサインですので追肥と潅水を行って下さい。また、乾燥するとガクから果実が飛び出したり、乾燥後、急に潅水をすると裂果がみられたりすることがあります。

特に果実が実りだしてからはこまめな潅水と、株元に敷きワラをするなどして適湿を維持しましょう。反対に強勢の場合は、リン酸葉面散布などで抑えます。

着果と収穫

開花から収穫までの日数はおよそ45~50日です。果実が熟してくると実を包む「ガク」の部分が緑から淡い褐色に変わりますので、これが収穫のサインです。

このころには果実は自然と落下してしまいますので、こまめに収穫していきましょう。ガクに包まれていますので、中の果実が汚れていなければ利用も可能です。
未熟果
収穫適期
自然落下
完熟果は鮮やかな山吹色となりますが、やや緑がかった状態で収穫時期を迎えます。収穫直後も食べられますが、収穫後1週間~10日ほど風通しの良い場所などで追熟させると、完熟し甘み・風味が増します。
収穫直後
追熟後
なお、パックや袋などに詰める場合は、収穫直後は避け、ガクをカラカラに乾燥されてから袋詰めすることをお勧めします。収穫直後はガクに水分があり、密封すると水蒸気が発生し、腐りの原因になる場合があります。

保存の方法

未熟な果実は常温で追熟させても構いませんが、追熟中にカビが生えたり、腐ったりしますので、なるべく涼しく風通しの良いところで追熟させてください。冷蔵管理が可能な場合は15℃程度、トマトの追熟温度と同程度で保管します。

1. ガク付きで保存
ガクを取ってしまうと取った跡が傷口となり、そこから雑菌などが入って傷んでしまいます。ガクがカビなどで汚れている場合は水洗いするか、必要なければ実から数ミリ残して切り取ってしまいます。

2. 水洗いの後はよく乾かす
果実を清潔に保つことが長期保存のコツです。ガクをめくって水洗いし、洗った後はキッチンペーパーなどで水気をふきとり、乾かしてから保存します。

3. 保存は10℃程度
完熟した果実を保存する場合は、あまり冷やしすぎないよう、10℃前後を目安にします。冷蔵庫なら野菜室に入れ、冷気に直接当たらないように容器に入れるなど工夫してください。

洗って水気をよく切り、乾いたキッチンペーパーなどにくるんで袋に入れるなど、水滴がつかないような保存状態が好ましいです。状態が良ければ数週間~1カ月程度は保存可能です。冷凍保存も可能です。

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